予防歯科

予防歯科に対するこだわり

『予防歯科』という言葉が世間に認知されてきたのはここ数年のことです。
歯医者というとどのようなイメージをお持ちでしょうか?
おそらくほとんどのかたが削る、抜くなどの『治療の場所』というイメージをお持ちではないかと思います。

実際に来院されるかたも『痛みがある』『つめ物がとれた』『はぐきが腫れた』などを主訴とされるかたがほとんどです。

そういった歯科医院に対する『歯を治療する場所』というイメージを『歯を含めたお口の中の健康をまもる場所』に変えていきたいという思いから、当院では患者様に対して予防の重要性を説明しております。
そのために虫歯や歯周病が細菌による感染から始まる病気であることをきちんと理解してもらい、ブラッシングなどの『口腔ケア』である程度防げるということ、また定期的なメンテナンスが必要であることをお伝えし、必要なかたにはブラッシング指導をさせていただきます。

また、残念ながら治療が必要になってしまった場合には治療後の二次感染をふせぐ効果のあるセラミックなどの『予防につながる材料』での修復をお勧めしております。
すべての患者様が、『治療ではなく定期健診のために来院する』という医院になる日が来ることを願ってスタッフ一同取り組んでおります。

予防歯科の重要性

「歯磨きを毎日3回きちんとやっているのになんで虫歯になっちゃうの?」
このような質問を受けることがあります。
確かに、毎食後きちんと歯みがきされているかたのなかには虫歯も歯周病もほぼ問題ないというかたもいます。

しかし、残念ながらほとんどのかたが毎日の歯みがきだけでは虫歯や歯周病を予防することはできません。
それはなぜでしょうか?

その理由として、『正しい歯みがき』ができていないことがまずあげられます。
歯みがきの仕方はひとそれぞれ違いますし、良くも悪くも『長年のクセ』がついているので『みがいているけど、みがけていない』かたが非常に多いのです。
また、お口の中の環境(細菌の種類や数、唾液の質や量、歯並び、歯の質、食事の回数や好みなど)も虫歯や歯周病には大きく影響してきます。
どんなに歯みがきが上手なかたでも、必ず『みがき残し』ができてしまうのです。

そこで重要なのが定期的なメンテナンス、つまり『予防』です。
『みがき残し』によって歯に付いてしまったプラークや歯石の除去、噛み合わせや虫歯のチェックなどをおこない、歯の表面をフッ素でコーティングします。
これを年に3~4回の割合でおこなうことでお口の中をつねに清潔な環境に保つことができ、虫歯や歯周病の予防につながるのです。
また、予防にはメリットがいくつもあります。

予防のメリット

虫歯や歯周病を早期発見、早期治療ができる

定期的なメンテナンスをおこなうことにより、たとえ虫歯や歯周病になったとしても初期の段階で発見でき、進行を防ぐための早期治療が可能になります。

トータルの治療費が結果的に安くおさえられる

虫歯や歯周病が進行してから通院すると、治療の回数も費用もかかります。
定期的な健診を受けられているかたは早期発見、早期治療が可能なので治療の回数も費用もはるかに抑えることが可能になります。
実際、高齢者の歯の残存本数別に算出した平均生涯医療費は、天然歯が多く残っている方の方が圧倒的に安い、というデータもでています。

治療のストレスも減る

定期的なメンテナンスではプラークや歯石を落とし、仕上げにフッ素入りのペーストで歯の研磨をおこなうだけですので『痛み』をともなうことはありません。
また、早期発見された場合の治療も簡単なもので済むため、進行した虫歯や歯周病の治療に比べたらはるかにストレスを減らすことができます。
逆に、放置して重症化するほど、歯を削ったり抜いたりするリスクは高くなり、その分痛みが伴う可能性も高くなります。

以上のように、常に口腔内の健康を保つためだけではなく、歯科疾患の早期発見、早期治療のためにも、当院では予防歯科、定期健診を推奨しています。

予防歯科の診療メニュー

予防歯科でおこなうメニューにはさまざまなものがあります。

保険適用の予防歯科

口腔衛生指導

いくら定期的なメンテナンスを受けていたとしても、日々の『歯みがき』ができないとその効果も半減します。必要なかたにはまず『ブラッシング指導』をおこないます。また、デンタルフロス(いとようじ)や、歯間ブラシなどの補助的用具の使用方法なども指導させていただきます。口腔衛生指導は、大倉山のふかい歯科クリニックで行うクリーニング等とは異なり、患者様自身の日々のセルフケアを正しく行って頂くためのお手伝いをさせていただくものです。

クリーニング

虫歯や歯周病の原因となるプラークや歯石を落とした後に、フッ素入りのペーストで歯の研磨をおこないます。クリーニングは、一度施術すれば完了ではありません。プラークや歯石は日々蓄積されていくものですので、定期的なご来院をオススメしています。

保険適用外の予防歯科

PMTC

治療前

治療後

PMTCとは「プロフェッショナル・メカニカル・ティース・クリーニング」の略で、その名の通り、口腔内の健康を守るプロである当院の衛生士により、歯の表面に付いたステインやたばこのヤニ、着色などを専用の器具、薬剤を使って落とすものです。これらの『沈着物』は直接的に虫歯や歯周病の原因にはなりませんが、沈着物が歯に付いていると、見た目の悪さはもちろんのこと、プラークや歯石が付きやすくなります。

これらを取り除き、高濃度のフッ素入りペーストやハイドロキシアパタイト配合のペーストでコーティングをおこないます。見た目もきれいになり、歯もツルツルになるため虫歯や歯周病の予防にもなります。PMTCもクリーニングと同じく、定期的に行っていただくことをオススメします。

初めの相談内容 全体的に付いている着色を落としたい
診断結果 ステインなどの着色が全体的に付いている。
行った治療内容 PMTCによる着色落とし。
このケースの治療期間、おおよその費用 1回、11000円
術後の経過や現在の様子 着色が落ちて、本来の歯の状態になりきれいになりました
治療のリスクについて 着色自体は虫歯や歯周病の原因にはならないため保険が適用されません。
料金は保険外で、前歯(上下12本)で5500円、すべての歯の場合11000になります。
少しずつ着色が付いてくるため定期的に落とすことをお勧めします。