50代女性割れて痛みがある歯を抜歯しインプラントでしっかりと噛めるようにした症例

治療前

治療後

相談内容	「右下の奥歯が腫れていて、噛むと痛い」とご相談いただきました。
診断結果	レントゲン検査をしたところ、右下奥歯（第1大臼歯）に歯根の割れが認められました。この割れ目から細菌が侵入したことが原因で炎症が起こり、歯茎の腫れや食べ物を噛んだ際に痛みが生じており、歯を保存することが難しい状態です。また、隣の奥歯（右下第2大臼歯）が欠損していることも確認できました。このまま歯根が割れた歯を放置すると感染が広がり、より強い痛みを引き起こすほか、顎の骨にまで影響を及ぼす恐れがあります。以上のことから、早急に割れた歯を抜歯し、その部分を補う治療が必要と診断しました。
行った治療内容	歯根が割れた右下第1大臼歯を抜歯する必要があることを説明し、同意いただきました。また、もともと欠損していた隣の歯とあわせて、右下奥歯2本分の欠損を補う方法として次の2つを提案しました。 ①取り外し式の入れ歯を装着する方法抜歯の傷口が癒えた段階で、右下奥歯2本分を補う入れ歯を作製します。この方法では早期に歯を入れられますが、取り外しの煩わしさや装着時の違和感が予想されます。 ②顎の骨に人工歯根を埋め込んで噛み合わせを回復する「インプラント」で治療をする方法この方法は手術が必要ですが、固定式のため取り外しの煩わしさがなく、自分の歯のようにしっかり噛めるのが特徴です。患者様は「入れ歯は入れたくない。右下奥歯が1本の状態で慣れているためインプラントを1本にしたい」と希望されたことから、抜歯する右下第1大臼歯部分にのみインプラント治療を行い、噛み合わせの回復を目指しました。まずCT検査で顎の骨の状態を調べ、インプラント埋入に必要な骨の量が十分あることを確認してから、抜歯と同時にインプラントを埋め込む「抜歯即時インプラント埋入手術」を行いました。この方法は外科手術が一度で済むため、仮歯を早期に装着でき、見た目や噛み合わせの早期回復が期待できます。しばらく経過観察したのち、インプラントと骨がしっかり結合したことを確認できたため、型取りをして、強度があり耐久性に優れた白い被せ物「ジルコニアクラウン」を作製しています。最後に完成した被せ物がぴったりとフィットし、噛み合わせに問題がないことを確認してから、インプラントに装着して治療を終了しています。
治療期間の目安	約6ヶ月
おおよその費用	490,000円
治療のリスクについて	・持病をお持ちの方や、服用中のお薬の種類によっては、外科処置ができない場合があります・外科処置後に腫れ、出血が生じる場合があります・外科手術のため、術後に痛みや腫れ、違和感を伴います・メンテナンスを怠ったり、喫煙したりすると、お口の中に大きな悪影響を及ぼし、インプラント周囲炎などにかかる可能性があります・糖尿病、肝硬変、心臓病などの持病をお持ちの場合、インプラント治療ができない可能性があります・自費診療（保険適用外治療）です